
オリジナルTシャツの販売を始めたいと思っても、「小ロットだと外注コストが高すぎる」「在庫リスクを抱えるのは不安」と悩む小規模事業者や個人事業主は少なくありません。特に零細規模では、1枚あたりの単価が大きな負担になり、思うようにビジネスを展開できないケースも多いのが実情です。
そこで注目されているのが、自社に家庭用〜業務向けのTシャツプリンターを導入する方法です。初期投資は必要ですが、オンデマンド生産で小ロットでも低コスト化を実現でき、デザイン変更や追加注文にも柔軟に対応できます。
この記事では「Tシャツ オリジナル 販売」を検討する事業者に向けて、導入のメリットやおすすめ機種、失敗を防ぐポイントまで詳しく解説します。株式会社believeが扱うプリンター情報をもとに、安心して一歩を踏み出せるようサポートする内容です。
Contents
オリジナルTシャツ販売で小規模事業者が抱えるの課題
オリジナルTシャツ販売を始めたいと考える小規模事業者や個人事業主にとって、最初の大きなハードルは「初期コスト」ではないでしょうか。外注で依頼する場合、小ロットでは1枚あたりの単価が高くなり、利益を確保するのが難しくなります。
さらに、発注の最低ロット数が設定されているケースも多く、「本当は10枚だけ作りたいのに、50枚からでないと注文できない」といった制約に悩まされることも少なくありません。その結果、在庫リスクを抱えることになり、販売計画や資金繰りに負担を与えてしまいます。

出典:小経済産業省「小規模事業者を取り巻く現状と課題について」
中小企業庁の報告では、全国の小規模事業者数は258.3万事業者です。全事業者の約85%にあたり、そのうちの全体の50%に当たる152万事業者が個人事業主です。
上記の状況を鑑みても、オリジナルTシャツ販売をご検討されているが、イニシャルコストの面で悩まれている方もいらっしゃることでしょう。
当然外注だと「デザインをすぐ変更できない」「追加発注に時間がかかる」など柔軟性の低さもデメリットです。
このように、零細企業者や小規模事業者にとってはスピード感と自由度が重要ですが、外注頼みでは思うような展開が難しいのが現実です。
オリジナルTシャツの販売開始にあたり自社でプリンター機器を導入するメリット

Tシャツプリンター機器を購入して、オリジナルTシャツ販売を内製化すると、小規模事業者や個人事業主にとってコスト面や作業効率の面で大きなメリットが得られます。
プリンター機器を導入するとコスト面が下がる
自社でオリジナルTシャツ作成用のプリンター機器を導入すると、外注時に発生していたランニングコスト(版代・初回準備費・小ロット割増・送料)がほぼ不要になります。
必要枚数だけを「その都度プリントできるため、在庫を持たない事業展開が可能です。
原価は主に「Tシャツ本体+転写シート(またはインク/トナー)+電気代・消耗品+梱包資材」で、1枚あたりの実質コストが下がります。
試作も内製できるため、サンプル費用や往復のやり取りコストも圧縮できます。
- 例:外注単価1,500円/枚 → 自社原価700〜900円/枚に圧縮できるケースがある
- 差額×販売枚数が積み上がると、初期投資費用の回収が現実的
(概算回収目安:回収に必要な枚数=初期費用 ÷(販売価格−自社原価)) - 受注生産(オンデマンド)にすることで、在庫ロス・廃棄コストを回避できる
プリンター機器を導入することで作業効率が上がる
オリジナルTシャツプリントの作業を内製すると、リードタイムが短縮され、機会損失を抑えられます。デザイン差し替えやサイズ追加などの小さな変更にも即応可能で、イベント直前の駆け込み需要にも強くなります。
外注の場合、別途費用が発生したり納期に遅れが生じたり、全体的な作業効率も下がりやすい傾向です。
一方Tシャツプリントを内製化すると品質面でも、熱プレス機の温度・圧力・時間を自社基準で固定できるため、仕上がりの安定化につながります。
- デザイン→出力→プレス→梱包までを同一フローに集約し、移動・待機時間を削減
- 追加発注はデータ再利用で即日対応が現実的
- 校正の往復や納期調整など外注コミュニケーションが大幅に減少
- 社内テンプレート(版下・位置合わせガイド・品質チェック表)を整備すると、担当者が変わっても均一品質で運用可能
コスト削減と作業効率の2つの効果が合わさることで、小ロットでも利益確保がしやすくなり、オリジナルTシャツ販売を継続的な収益ラインに育てやすくなります。
Tシャツ オリジナル販売に使えるプリント方式

オリジナルTシャツ販売を自社で行う場合、どの印刷方式を選ぶかによって、仕上がりやコスト効率が大きく変わります。
インクジェット印刷
インクジェット方式は、少量生産に非常に向いており、写真やイラストをフルカラーで再現できるのが魅力です。
白地Tシャツとの相性が良く、色味の表現力が高いため、デザイン性を重視した販売におすすめです。
一般的な家庭用プリンターでも転写シートを使えば対応でき、初期コストを抑えて始められます。
向いている事業例: デザインTシャツ・推し活グッズ・記念品・期間限定Tシャツ
昇華転写
昇華転写は、インクを熱で気化させてポリエステル繊維に染み込ませる方式です。
生地の風合いを損なわずにプリントできて、洗濯しても色落ちしにくい特長があります。
一方で綿素材や濃色生地には不向きなため、素材選びが重要です。
向いている事業例: スポーツウェア・ユニフォーム・イベントスタッフTシャツ
ラバープリント(アイロン転写)
専用の転写紙にデザインを印刷し、アイロンや熱プレスで生地に貼り付ける方法です。
株式会社ビリーブが提供するTシャツプリンター機器は、こちらのラバープリントタイプのTシャツプリンターです。
特別な設備が不要で導入しやすく、小規模なロゴや文字デザインに向いています。
ただし洗濯を繰り返すと剥がれやすいため、使用頻度や販売用途は限定するのがおすすめです。
向いている事業例: ノベルティTシャツ・社名ロゴ入りワンポイント・少量限定グッズ
熱プレス機(補助機材)
上記いずれの方式でも、安定した仕上がりを実現するために欠かせないのが熱プレス機です。
温度と圧力を一定にかけることで、定着力が上がり、洗濯耐久性も向上します。
ビジネス用途では、導入しておくことで仕上がり品質のブレを防げます。
Tシャツ オリジナル販売に使える「実用性・コスト削減に強い」おすすめプリンター
小ロットから始めるオリジナルTシャツ販売には、「印刷品質」と「運用コスト」のバランスがとれたプリンターが欠かせません。
弊社でご提供するTシャツプリンターの特徴は、1台複数役として使用できる汎用性の高さです。Tシャツプリンターとしても利用できるほか、Tシャツプリントをしない場合には、通常の紙印刷(一般帳票印刷)もできます。
通常印刷、Tシャツプリント印刷、スキャンなどの機能を備えた多機能型Brother製のプリンターをご提供しているため、汎用性のあるプリンターをお求めの方におすすめです。
Brother(ブラザー) HL-L9310CDW

高精細な印刷ができるカラーレーザープリンターで、顔料トナーを使用しているため発色が鮮やかで耐久性も高いのが特長です。
トナー式は水や摩擦に強く、洗濯後も色落ちしにくいため、販売用Tシャツのように繰り返し使われるアイテムに適しています。
Wi-Fi接続対応で、作業場所を選ばず印刷できるのも利点です。
なおHL-L9310CDWは、1台2役のTシャツプリンターになります。
- 通常の用紙印刷(一般帳票印刷)
- Tシャツプリント印刷(Tシャツプリント専用転写紙印刷)
こんな事業者におすすめ:
イベント物販・ノベルティ制作・スタッフウェアなど、安定品質で繰り返し使えるTシャツを作りたい事業者
HL-L9310CDWは、以下のページからの購入ができますので、興味のある方はぜひご覧ください。
https://item.rakuten.co.jp/believe-toner/00001
Brother(ブラザー) MFC-L9570CDW

スキャナーやコピー機能を備えた多機能モデルで、事務作業とTシャツプリントを1台で両立できます。
A4対応ながらTシャツ印刷にも十分なクオリティがあり、業務用としても実績のあるモデルです。
初期費用とランニングコストのバランスも良く、メンテナンス性にも優れています。
なおMFC-L9570CDWは、1台4役のTシャツプリンターとしてのご利用が可能です。
- 通常の用紙印刷(一般帳票印刷)
- Tシャツプリント印刷(Tシャツプリント専用転写紙印刷)
- スキャナー機能
- ファックス機能
こんな事業者におすすめ:
ハンドメイドECや小規模ブランドを運営する事業者/事務所業務と兼用したい個人事業主
MFC-L9570CDWは、以下のページからの購入ができますので、興味のある方はぜひご覧ください。
https://item.rakuten.co.jp/believe-toner/00003
Tシャツのオリジナル販売でよくある失敗事例
Tシャツプリンターを導入しても、正しい運用ができていないと品質トラブルや在庫リスクにつながります。
ここでは、オリジナルTシャツ販売を始める事業者が陥りやすい失敗と、その具体的な対策を整理します。
作成したTシャツプリントの色味が想定と違う
プリントしてみたら、画面で見た色と違うというトラブルはよくあります。
モニターはRGB(光の三原色)、プリンターはCMYK(色の三原色)で再現するため、発色差が出やすいからです。
作成したTシャツプリントの色味が、作成画面の色味と違うことが内容に、以下の方法で対策しましょう。
- 実際にテストプリントを行い、色見本を作っておく
- デザインソフトでCMYKモードを使い、色補正したデータを出力する
- 生地の色も発色に影響するため、白や淡色生地を優先的に使う
プリントが剥がれる/にじむ
オリジナルTシャツ販売で最も多いトラブルの1つが、洗濯後にプリントが剥がれたり、にじんだりしてしまうケースです。
洗濯剥がれや滲みは、主に転写シートやインクが生地にしっかり定着していないことが原因です。小ロット生産では、1回ごとのプレス条件(温度・圧力・時間)を正確に再現できていないと、接着不足によって剥がれや色ムラが発生しやすくなります。
仕上げ直後にまだ熱を帯びている状態で動かしたり、急いで洗濯してしまうことでも定着不良を起こします。
高品質なオリジナルTシャツを提供するためにも、以下の内容で対策してください。
- 使用する転写紙に合った温度・圧力・時間を守る(温度不足や圧力不足に注意)
- 仕上げ後に冷めるまで触れない
- 洗濯テストを事前に行う(裏返し洗い・ネット使用も推奨)
在庫を抱えすぎる
オリジナルTシャツ販売の事業をスタートして間もない時期に発生する問題が、デザインやサイズ展開を一度に増やしすぎてしまい、在庫を抱えてしまうケースです。
外注では最低ロットが決まっていることも多く、「売れるかわからない状態で大量に発注」してしまい、売れ残りが発生しやすくなります。
在庫は保管スペースや管理コストがかかるだけでなく、資金を圧迫して新しい企画や仕入れに投資しづらくなるなど、経営面にも悪影響を与えます。
小ロット販売は利益率が限られるため、在庫リスクを抑える仕組みづくりがとても重要です。
在庫を抱えすぎないための対策としては、以下に注意しましょう。
- 基本は受注生産(オンデマンド)にして在庫リスクを減らす
- 受注数が見込める定番デザインだけを少量在庫にする
- 季節商品やイベント品は数量限定にして希少性を演出する
オリジナルTシャツ販売でビリーブがサポートできること

オリジナルTシャツ販売を継続的な収益に育てるには、機種選定だけでなく、運用フローの設計や品質基準の整備が欠かせません。
株式会社ビリーブでは、次のような支援で立ち上げを伴走します。
- 機種選定の相談
予算、想定枚数、素材、デザイン傾向から最適なプリンターを提案。転写紙やプレス機の推奨組み合わせも提示します。 - 初期セットアップと運用設計
温度・圧力・時間の推奨値、位置合わせガイド、チェックリストを整備し、再現性の高い社内基準を作成します。 - デザイン面のサポート
提携デザイナーによる入稿データ作成やテンプレート整備に対応。CanvaやAdobe Expressの運用ノウハウも共有します。 - 品質保証の仕組みづくり
洗濯テストの手順、クレーム対応フロー、交換基準などを文書化して、安心して販売できる体制を整えます。 - 小ロット運用の最適化
受注生産の型決め、在庫最小化、原価計算表の作成、販売価格の目安設計まで一連で支援します。
導入後も、消耗品の最適化や不良率の低減、ラインナップ拡張の相談まで継続的にサポートします。小規模でも無理なく始められる運用を一緒に構築します。
まとめ|小ロットでも利益を出すなら「自社導入×オンデマンド」

小規模事業者や個人事業主が「Tシャツ オリジナル 販売」で利益を伸ばすには、外注頼みでは避けにくい高コストと在庫リスクを抑えることが重要です。
自社にプリンターを導入し、受注ごとに必要枚数だけ生産する「オンデマンド体制」を築けば、コストは下がり、作業効率も上がります。
仕上がりと耐久性は、印刷方式の選択とプレス条件の再現性で大きく変わります。
まずは自社に合う1台を選び、試作と洗濯テストで基準を固めましょう。運用フローを整えれば、少量からでも安定した収益化が可能です。
導入や運用で不安があれば、believeに相談してください。目的に合う機種選びから、日々の運用、品質保証の仕組みづくりまで、現実的な手順で伴走します。
「小ロットでも無理なく、長く続けられる販売」を目指して、一歩ずつ進めていきましょう。